種まきをしました。
芽が出たら『間引き』が必要です。
『元気な芽』を残してくださいと言われても、どの芽も元気に見えます。
間引きの基準とは何?
初心者にも分かりやすく、具体的に載せてあります。
目次
- 1- なぜ『間引き』が必要なの?
- 2- 発芽直後の間引きのやり方
- 3- 発芽が遅い
- 4- 茎が長い
- 5- 茎が細い
- 6- 葉が欠けている
- 7- 芽が極端に大きい
- 8- 本葉が2枚
- 9- 本葉が4枚
- 10- 間引きの抜き方
- 11- 種まきの土
- 12- 種まきの水やりの仕方
1-なぜ『間引き』が必要なの?
種まきをして、芽がでました。
芽が出そろったら『間引き(まびき)』をします。
間引きとは『一カ所に集中して発芽』した芽を、『育ちがいいもの』を残して抜き取り、葉と葉が重ならないようにして、日当たりを良くする事です。
種まきをし始めた頃はかわいそうで、なかなかできませんでした。
間引きをした芽を移植したり、種の数を少なくしたり。
でも、移植をした芽は『間引き』された芽。
残してもその後の成長は悪いものが多く、手間もかかります。
種の数を少なくすると、種まき用の容器のセルトレイの水分がなかなか減らず、種類によっては成長が良くありません。
発芽した芽が、それぞれ水分を吸い上げているからです。
『間引き』は意味もなくされている訳ではないんですね。
2-発芽直後の間引きのやり方
発芽して『すぐ~1週間位』で芽が出そろったら、一度めの間引きをします。
隣あって葉が重なっていたら、生育の悪い芽を間引きます。
上の画像のように、どちらも同じ場合も多いです。
その場合は距離を考えて、真ん中の芽を間引き、芽と芽の空間を開けます。
この状態を放置すると『たった1日』で、『ひょろひょろと細長く』なってしまいます。
『生育の悪い芽を間引く』とは言いますが、具体的に基準は何でしょう?
3-発芽が遅い
他の芽よりも、発芽があきらかに遅い芽を間引きます。
これは生命力の差なので分かりやすいです。
ただし、早ければいい訳ではありません。
発芽直後に、悪天候や寒の戻りに遭遇したりする時があります。
早くに発芽した芽が、虫食いの被害にあう時もあります。
そんな時の為に、葉が重なっていない場合は、小さい芽も残しておきます。
4-茎が長い
これは分かりにくいです。
初心者には大きい方が良く見えます。
茎が長細い芽の状態を『徒長(とちょう)』と言います。
芽が出るまでは、種の種類によって『明るい日陰』か『暗い日陰』に置きます。
反対に芽がだいたい出そろったら、すみやかに日光に当てます。
発芽直後に、日あたりが足りなかったり、夜に水分が残りすぎていると徒長します。
忙しくて日光にあてるのが遅かったり、朝に水やりの時間が無かったり。
趣味で種まきをしていると、お仕事優先なのでよくあります。
徒長した苗は頭でっかちになり、倒れてしまいます。
病気や害虫に対する抵抗力も弱くなります。
この場合は、長く伸びてしまった茎の方を間引きます。
5-茎が細い
他の苗より、茎が細い芽も間引きます。
画像のように茎が曲がっているのも良くありません。
太くてしっかりした芽を残します。
これも『徒長していない』という事です。
6-葉が欠けている
葉の一部が欠けていたりする芽を間引きます。
葉の形がおかしいものも間引きます。
葉がねじれた芽を、そのまま育てた事がありますが、成長がとても悪いままでした。
7-芽が極端に大きい
ひとつだけ極端に大きい芽も間引きます。
発芽を揃えた方が、水やりや肥料などの管理はしやすいです。
ただし、管理がしやすいというだけで、手間は個別にかかりますが、残しても大丈夫です。
8-本葉が2枚
最初の双葉の後に生えてくる葉を、本葉(ほんば)と言います。
本葉が1~2枚位になった頃に、また間引きをします。
となりの葉と重ならないように、成長していない方を抜きます。
虫に食べられたりしていたら、そちらを間引きます。
葉が重なっていなかったら、残しておいても大丈夫です。
9-本葉が4枚
本葉が3~4枚になった頃、1~2枚の時と同じ基準で間引きをします。
葉が重ならないようにすると、蒸れを防止できます。
同時に日当たりも確保できます。
病気にならない為に重要です。
間引きのタイミングは
●隣り合った『葉の先が重なった時』にその都度
●植え替えまでに『ひとつのボックスに芽がひとつ』になるように
だんだん間引いていきます。
植物の種類によってですが、本葉が3~6枚位になったら、鉢上げをします。
初めて植木鉢にきちんと植え付ける事を、『鉢上げ(はちあげ)』と言います。
『直根性(ちょっこんせい)』と言う、根が枝分かれしていない種類は、なるべく小さなうちに、速やかに植え替えます。
コキアやひまわりは直根性です。
なるべく早く、本葉が2~3枚の内に植え替えるのがおすすめです。
その際に、根に触らないように気を付けます。
良かれと思って根の周りの土を落とすと、簡単に枯れてしまいます。
直根性の種は、気温の条件が合えば、直接地面に種まきをすると安心です。
10-間引きの抜き方
間引きの抜き方は、ピンセットを使うと簡単です。
抜きづらい場合は無理をせず、小さいハサミで根元からカットします。
大きくなるにしたがって、根も長く伸びています。
無理をすると、残したい芽まで取れてしまいますので、注意が必要です。
使用するピンセットやハサミは、熱湯などで消毒してから使います。
11-種まきの土
種まきに使用する土は、肥料の入っていない新しい土を使います。
古い土は雑菌が入っていますので、植物の赤ちゃんには向きません。
また、水はけが悪い土は種まきに向きません。
種まきの土は、バーミキュライトなどが使用できます。
直根性の植物は、小粒の赤玉土なども使えます。
バーミキュライトと赤玉土を混ぜる事もあります。
種まき用の専用土も便利です。
種まき専用の土は、ホームセンターや通販で購入できます。
どちらも比較的安価です。
種まきの土はサラサラしています。
植え替えの時に、根を痛めにくいのでおすすめです。
普通の培養土でも、種まきはできます。
しかし常に湿っている状態が多い種まきの場合は、肥料が入っていると『カビ』が生えてしまう時があります。
また、植え替えは雨の日には行いません。
植え替えによって痛んだ根や、切った茎から病気になりやすいからです。
植木鉢などでしたら、屋根の下で管理すれば出来ない事もありません。
12-種まきの水やりの仕方
芽が出るまでは毎日水やりをして、土を乾かさないようにします。
乾かすと発芽しません。
下に敷いているトレーの水も、貯めたままにしておきます。
置き場所は種の種類によって違いますが、発芽するまでは直射日光にはあてません。
種は『好光性(こうこうせい)』と『嫌光性(けんこうせい)』に分かれていて、明るい日陰か、暗い日陰に置きます。
『好光性』種子は土をかけないか、ごく薄く。
『嫌光性』は1~2センチ位しっかり土をかけます。
基本的には、土をかける基準は『種の厚みほど』です。
芽がだいたい出そろったら、すぐに風通しと日光を確保できる場所に移動します。
これができないと徒長します。
発芽直後に曇りが続いたりすると、光が足りなくなります。
発芽予定日の天気予報の確認も必要です。
また、芽が出そろった時点から、水やりをしすぎないようにします。
毎朝水やりはしますが、トレーに貯めた水は、トレーを傾けて捨てます。
特に『細かい種』は発芽までは霧吹きで水やりをします。
一方、発芽が揃ったらハスロをつけたジョーロで、種の上をまたぐようにざっと水やりをします。
水やりは朝が最適です。
光があたらない夜に水やりをすると、徒長してしまいます。
風通しが悪い場所は、水やりの水が夕方まで乾かないので、やはり徒長しやすいです。
※ あくまでも自分で色々と種まきをしてみての見解です。
プロの方から見たら『違うよ』という場合もあると思います。
なお『趣味で少量の種まきをする場合』という前提です。
→コキアの育て方【春の種まき】剪定なしでキレイ!丈夫で初心者向き