剪定なしでも、コニファーのようにキレイな形になる『コキア』。
真夏も元気で、秋に紅葉も楽しめる、丈夫で育てやすい一年草です。
丸い形が可愛く、群生をすると見応えがあります。
花壇の後ろ側に植えると、手前の花が引き立ち美しいです。
コキアの『種まき』からの『成長記録』です。
目次
- 1- ほうき草『コキア』の育て方
- 2-『種まき』の仕方
- 3- 発芽後の水やりの仕方
- 4-『間引き』のやり方
- 5-『鉢上げ』の仕方
- 6- 支柱を立てる方法
- 7-『水やり』の仕方
- 8-『肥料』の与え方
- 9- 丸くならない理由
- 今回使用した道具
1-ほうき草『コキア』の育て方
コキアは『日当たり』と『水はけ』の良い場所で育てます。
『肥料』はあまり必要ありません。
多湿を嫌うので、『乾燥ぎみ』に育てます。
手間がかからず、丈夫で育てやすい植物です。
寒さには弱いので、寒くなったら枯れます。
一年草なので、種まきで増やします。
2-『種まき』の仕方
コキアの種まきの時期は、『桜が咲いたころ』~『6月ごろ』までです。
発芽温度が20度位なので、地面に直まきの場合は5月頃からが適期です。
その場合は、日当たりの良い場所に種まきをします。
コキアの種は、とても細かいです
今回は種まきの時期が少し早めですので、種まき用の入れ物にまきたいと思います。
コキアは根が先分かれしない『直根性(ちょっこんせい)』の植物です。
根が弱く『植え替えを嫌い』ますので、大きめの『セルボックス』を選びました。
セルボックスは、種まき専用の容器『セルトレイ』の大きいサイズです。
セルボックスで、鉢上げまで育てます。
プラコップ(プラスチック製の紙コップ)の底に、カッターで十文字に切れ目を入れた物でも、代用ができます。
トレーに乗せたセルボックスに、土を入れます。
土はあらかじめ、たっぷりの水で湿らせておきます。
トレーは100均のシューズボックスのフタを使用しました。
浅いトレーでしたら、何でも大丈夫です。
セルボックスに、鉢底石は必要ありません。
底に少し腐葉土を入れると、土がこぼれにくいです。
土は『バーミキュライト』を使いました。
他には赤玉土の小粒なども使えます。
土を入れてからセルボックスを持ち上げると、底の穴から土が落ちてしまうので注意します。
土は水やりを繰り返す事によって、だんだん固まってきます。
種は偏らないように、パラパラとまきます。
ひとつのボックスに、5粒ほどまきました。
コキアは好光性(こうこうせい)という、発芽に光が必要な種子です。
土はかぶせないか、5ミリほど薄くかけて、明るい日陰に置きます。
種が細かいので流れないように、霧吹きで毎日水やりをします。
発芽までは乾かさないように注意し、トレーの水もためたままにします。
種まきの土に肥料は入れません。
3-発芽後の水やりの仕方
暖かかったせいか、なんと次の日に発芽しました。
芽が重なっていたので、最初の間引きをします。
半分くらいの芽を残しました。
発芽したらすぐに、『風通しの良い日なた』に移動させます。
日光に当てないと『徒長(とちょう)』と言う、光を求めてひょろひょろと弱々しい、細長い茎になってしまいます。
茎が細長いと、頭でっかちで倒れてしまいます。
病害虫に弱くなるので、『風通しの良い日なた』に移動させるのは重要です。
発芽したら、水はジョーロで与えます。
水やりは毎朝しますが、トレーにたまった水は捨てます。
水やりの水が、夜にはあらかた乾いているようにします。
夜になっても、水分が多すぎる状態でも『徒長』してしまいます。
4-『間引き』のやり方
2週間後、『本葉』が出ています。
最初の『双葉(ふたば)』の次に出てきた葉を、『本葉(ほんば)』と言います。
さらに間引きをします。
ひとつのボックスに、『芽がひとつ』になるように、だんだん間引きました。
『間引き』は茎が『短くて、太い』、徒長していない芽を残します。
発芽~植え替えまでの間、隣り合った芽どうしの『葉が重なってきたら』、その都度『間引き』をします。
間引きの『回数』が、決まっている訳ではありません。
さらに10日後です。
本葉の数が増えました。
薄めの液肥(=液体肥料)を一度与えます。
幼苗の場合は、水10リットルにキャップ4分の1杯です。
手持ちのジョーロが6リットルですので、やや水を少なめにして8分の1杯をあげました。
幼苗に濃い肥料は厳禁です。
きちんと計ります。
5-『鉢上げ』の仕方
さらに2週間がたちました。
底から『根』が見えてきました。
大きくなりすぎると植え替えに失敗しますので、『鉢上げ』をします。
初めて植木鉢に植える事を、『鉢上げ(はちあげ)』と言います。
6号の植木鉢に、鉢上げをします。
植木鉢に鉢底石を入れます。
鉢底石は、水はけを良くする為に入れます。
半分~3分の2ほど土を入れます。
土はホームセンターで購入した、花用の培養土を使いました。
水はけが良ければ、土はそれほど選びません。
セルボックスは連結していますので、ハサミでカットしておきます。
苗の茎を指の間に挟んで固定し、セルボックスを逆さまにして、根を傷めないように取り出します。
根になるべく触らないように、そっと土の上に置きます。
苗の周りに土を入れます。
最後に上から土を軽く抑えて、苗を落ち着かせます。
根付くまでの1週間~10日ほどは、半日陰におきます。
その間は乾燥しすぎないように、気を付けて水やりをします。
その後は『日当たりが良い場所』に置きます。
半日陰とは、1日のうちの数時間だけ日光が当たる場所の事です。
西日が当たらない、家の東側などが向いています。
6- 支柱を立てる方法
鉢上げから一週間がたちました。
背丈が伸びてきています。
無事に根付いたようです。
鉢上げから14日。
風などで倒れないように、支柱を立てました。
株元に『短めの支柱』を付けるだけで大丈夫です。
丁度いい長さが無かったので、園芸支柱を切って使用しました。
根元だけに支柱を立てるので、『割りばし』などでも大丈夫です。
固定には、園芸用のワイヤー紐を使いました。
まず茎にかけたワイヤー紐を数回ねじります。
茎は成長して太くなりますので、茎側はゆるくしておきます。
次に支柱に固定しますが、支柱側はしっかり止めます。
余った切れ端は1センチほどでカットし、安全の為に下側に向けておきます。
7-『水やり』の仕方
鉢上げから50日がたちました。
立派に育ちました。
コキアは加湿を嫌うので、地植えの場合は根付いたら、ほぼ水やりは不要です。
『植木鉢』は乾きやすいので、土が乾いたらたっぷり水を与えます。
『たっぷり』とは、植木鉢の底から『水があふれ出てくるまで』です。
我が家の場合はコンテナに並べたいので、サイズを合わせて『6号の植木鉢』に鉢上げをしました。
6号では小さいようで、水の乾きが早いです。
日当たりもいいので、真夏は毎朝たっぷり水やりをしました。
乾燥ぎみに水やりをするというのは、水やりの水を少なく与える事ではありません。
水やりをする期間の、『間隔を長くする』という意味です。
与える時は、たっぷりと水やりをします。
8-『肥料』の与え方
コキアは『あまり肥料を与えない』方が、しっかりした株に育ちます。
地植えの場合は、ほば必要ありません。
鉢植えの肥料は『成長期の6月~8月』に、月1回ほど『置き肥』をします。
2週間に一度くらい『薄めの液肥』を与えても大丈夫です。
『置き肥(おきひ・おきごえ)』は、『土の上に置くだけ』の肥料です。
取り替える時に、前に置いた古い肥料は捨てます。
置き肥は『植木鉢のスミ』に置きます。
植物は根の先から、肥料を吸収します。
液肥(=液体肥料)は『一度水やりをしてから』、水分が行き渡った場所に改めて与えます。
薄めに与えて、多肥にならないように注意します。
肥料が多いと害虫を呼びます。
病気にもなりやすくなります。
肥料はいっぺんにまとめて与えようとせずに、『少なめ』に、『マメ』に与えるようにします。
9-丸くならない理由
植木鉢に植えたコキアは細長く、丸くなりません。
狭い植木鉢で、根の広がりが抑えられるからです。
地下の根と地上の枝は、『比例する関係』にあります。
一緒に種まきをしたコキアです。
地植えした株は、丸くなりました。
地下の根を、広くはれるからです。
地植えをしても、株の間をせまく植えてしまうと、やはり細長くなります。
丸くしたい場合は、地植えで株の間を30センチ以上あけるか、深くて広い植木鉢に定植します。
来年はコキアで『ほうき』を作ってみたいと思います。
→長く楽しめる唐辛子(観賞用トウガラシ)の種まきプランター栽培記録
今回使用した道具
- コキアの種: 通販
- 肥料:通販
- 鉢底石を入れるネット:通販
- 霧吹き:通販
- 培養土:ホームセンター
- セルボックス:ホームセンター
- バーミキュライト: 100均
- トレイ:100均シューズボックスのフタ
- 植木鉢:100均
- 鉢底石:100均
- 手袋:100均
- ジョーロ
- シャベル