家庭菜園でおいしい生姜(ショウガ)を『プランター』で育てられます。
『水やり』ができる人であれば『育て方は簡単』です。
100均の布収納用のストレージボックスで、ショウガを育ててみました。
追記
→収穫したショウガの『保存方法』を追加しました。
目次
- 1-『生姜(ショウガ)』の育て方
- 2-『種ショウガ』の選び方
- 3- 植える前の芽出し
- 4- 植え付け温度
- 5- プランター栽培
- 6-『水やり』の仕方
- 7- 害虫対策『コガネムシ』
- 8-『増し土』と『追肥』の仕方
- 9-『マルチング』の仕方
- 10- ショウガの成長記録
- 11- ショウガの収穫時期
- 12- 収穫したショウガの保存方法
- 13- おろしショウガの冷凍保存
- 今回使用した道具
1-『生姜(ショウガ)』の育て方
生姜(ショウガ)は、『プランター』で簡単に育てられます。
初心者の『家庭菜園』におすすめです。
気を付ける事と言えば、『乾燥』に気を付ける事くらいです。
逆に言えば『水やり』が苦手な場合は、ショウガ栽培には向いていません。
『水やりくらい大丈夫!』
という方であれば、ショウガ栽培は楽しいです。
2-『種ショウガ』の選び方
通販で取り寄せた『種ショウガ(たねしょうが)』です。
この種ショウガを土に植えると、その『種ショウガの上部分』に新しいショウガが育ちます。
『種ショウガ』は春になると、ホームセンターにも売っています。
良い『種ショウガ』はふっくらつやつやで、大きい物がいいです。
3-植える前の芽出し
ショウガを2日ほど光にあてると、芽が出やすくなります。
しかしショウガは『乾燥にとても弱い』ので、自信が無い場合はそのまま植えた方が安全です。
私も『種ショウガ』の芽が動き出していましたので、特に芽出しはせずに定植しました。
種ショウガは60グラムほどの大きさに手で割ります。
雑菌の多い包丁は禁止です。
この種生姜は、塊で130グラムほどありました。
計算上では、だいたい半分が目安です。
しかし写真の左側の種ショウガは、芽が逆に出ています。
仕方がないので3つに分ける事にしました。
成長の初めの段階では『種ショウガ自身の栄養』で成長します。
できれば小さすぎない方がいいですが、大きすぎても収穫量は変わりません。
だいたいこの位がおすすめサイズです。
私は女性ですが、長身なので手のひらは大きめです。
4-植え付け温度
しょうがは『寒さに弱い』ので、桜が散って気温が安定してから植え付けます。
春先にはホームセンターに『種ショウガ』が売っていますが、『防寒着を着ている時』は植え付けにはまだ早いです。
種しょうがを10度以下の場所に置くと腐ります。
10度はだいたい、Gジャンやパーカーなどの『羽織り物』が欲しい体感温度です。
種ショウガは20度以上で芽を出します。
だいたいシャツ一枚で大丈夫な気温です。
植え付け時期は、関東の暖地ですと、だいたい『ゴールデンウイーク頃』です。
遅くなっても、できるショウガが小さいだけで、栽培は可能です。
5-プランター栽培
根を張る『深い植木鉢』が必要なので、100均の『ストレージボックス』に植え付けました。
ストレージボックスは、裏側が防水になっています。
『底面』に千枚通しを使って、『大きめの穴』をたくさん開けてあります。
ショウガは『水はけが良い土』を好みます。
ホームセンターなどに売っている、『野菜用』の培養土を使います。
この土袋で25リットルですので、全て使用してちょうど良い量です。
ストレージボックスに、水はけがいいように鉢底石を多めに入れます。
その上に野菜用の土を入れました。
『種ショウガの上部』に『新しいショウガ』ができますので、後で土を入れる深さが必要です。
ストレージボックスの、『6割~7割くらい』の深さの土が入りました。
上部にショウガができるからといって、深く植えると発芽が遅くなります。
種ショウガを『芽を上に向けて』植えます。
プランターの中央に置きました。
掘る深さは10センチ~15センチ位です。
土をかけて、手のひらで軽く押してならします。
その後、たっぷりと水やりをします。
『たっぷり』とは、『植木鉢の底から水が出てくるまで』です。
複数の種ショウガを植え付ける場合は、『株間を20センチ』ほど離します。
株間を10センチほどに『密植』し、夏に『間の株』を間引くと『葉ショウガ』になります。
植物を植える、株と株の距離の事を『株間(かぶま)』と言います。
6-『水やり』の仕方
植え付けから33日め。
小さな芽が出てきました。
植え付けの時に深く植えてしまうと、発芽が遅くなります。
2ヶ月くらいかかる事もあります。
夏の間、生姜には『毎朝たっぷり』水やりをします。
水やりのし過ぎは良くないと言われますが、生姜は乾燥に弱いので、プランターは毎日水やりが必要です。
雨がたくさん降ったら、水やりはお休みします。
いずれも地域や前後のお天気状況、プランターの大きさや置き場所に左右されます。
植え付けから40日がたちました。
ショウガの芽の先は曲がっています。
植え付けから47日です。
葉が伸びてきました。
生姜は半日陰を好むので、キュウリの葉の『木漏れ日の下』で育てています。
日陰は向きません。
特に真夏は『真昼の強い日差し』と『西日』が当たらないようにします。
簡単な『遮光ネット』や『すだれ』などを取り付けても対応できます。
7-害虫対策『コガネムシ』
植え付けから70日がたちました。
下の方の『葉の先』が3枚、少し茶色に枯れてきたので取りました。
元気はいいようですが、秋でもないのに葉が枯れるのはおかしいです。
水やりもきちんとしています。
水やりのし過ぎで、根が窒息する事はあります。
しかし、真夏で土はすぐに乾いている状態です。
でも『水切れ』の症状に少し似ています。
水が吸えないとしたら、原因は『根っこ』です。
1週間~10日前ごろ、ちょっと気になる事がありました。
庭に緑色のコガネムシがいました。
その少し前にも同じ事がありました。
根に気をつけながら、プラスチックのスプーンで土を掘ってみました。
いました。
コガネムシの幼虫です。
彼らは『根を食べ尽くします』ので要注意です。
見た目は『カブトムシの幼虫を小さくした』感じです。
浅い場所しか掘れませんでしたが、30匹ほど見つかりました。
まだ生まれてから、そんなに成長していないサイズです。
取り切れていない場合もありますし、これから時間差で卵がかえる事も想定されます。
一週間ほどしたらまた掘ってみます。
幼虫は比較的浅い場所にいる事が多いです。
コガネムシも生きているので仕方ありませんが、大発生は困ります。
8-『増し土』と『追肥』の仕方
茎の根元から、生姜が見えてきました。
露出してきた株元に、新しい土を足します。
新しい土を足して、株元を保護する事を『増し土(ましつち)』と言います。
株元の露出に気がついて、時間が無い時は、取りあえず『土寄せ』だけでもしておきます。
株元に『周りの土を寄せて盛る』事を、『土寄せ(つちよせ)』と言います。
増し土の時に、一緒に追肥をします。
有機肥料がおすすめですが、今回は手元にある『緩効性肥料』を使いました。
肥料を追加で与える事を『追肥(ついひ・おいごえ)』と言います。
ストレージボックスは直径が40センチの大型です。
規定量は女性の手で、ひとつかみ程ですが、土にも肥料が入っている為、少なめにして様子を見ます。
プランターのような限られた空間では、『少なめに』『まめに』追肥をする方が失敗が少ないです。
水やりのたびに、だんだん肥料分が溶け出す肥料の事を『緩効性肥料(かんこうせいひりょう)』と言います。
土から露出した株元に、土を足します。
肥料と軽く混ぜながら入れました。
育ち方の様子を見ながら『追肥だけをする』場合は、株元にばらまいて土と軽く混ぜます。
今回は寒の戻りが長引いた為、ショウガの成長に時間がかかりました。
一回目の『増し土の目安』は、だいたい草丈が『15センチ位』になった時です。
増し土はだいたい『ひと月おき』に、『3回くらい』行います。
9-『マルチング』の仕方
増し土をしたころ、生姜の株元をわらのような物で覆います。
直射日光と乾燥を防ぐためです。
わらの代わりに、手元にあった不織布の防草シートを使います。
通気性の良い素材です。
プランターの大きさにカットして使います。
ショウガの茎部分には、切れ込みを入れます。
マルチングができました。
脇に植えてあるのは、コンパニオンプランツのマリーゴールドです。
土の中のセンチュウ予防に効果があります。
株元をワラのような物で保護する事を『マルチング』といいます。
直射日光や乾燥を防いだり、雑草防止の効果などがあります。
『コガネムシの産卵防止』にもなりますので、早めにマルチングをしておくのもおすすめです。
不織布のマルチングは、ショウガの葉の数が増えるごとに、切り込みを入れていきます。
マルチングの素材は、通気性と通水性があれば、基本的に何でも大丈夫です。
身近な物ですと、ホームセンターに売っている『わら』や、『防草シート』、『アルミホイルに穴を開けた物』などです。
見た目はイマイチですが、ダンボールなどでも大丈夫です。
マルチングは、汚れる前に交換します。
10-ショウガの成長記録
ショウガを植え付けてから90日。
1本めの茎の脇に、2本の芽が出てきました。
2日後です。
あっという間に葉を出します。
株元の写真には収まりませんが、1本めはこんなに大きく育ちました。
さらに3日後です。
株元が露出してきました。
2度めの増し土をします。
ショウガは上に上に育ちます。
だんだん土で埋めていくイメージです。
マルチングは引き続き行います。
ショウガを植えてから110日たちました 。
さらに左右に、2本の芽が出てきました。
それぞれの葉も大きく育っています。
120日めです。
6本めの芽が出てきました。
ショウガを植えてから140日。
3度めの増し土をします。
順調に育っています。
11-ショウガの収穫時期
生姜を植えてから、半年以上がたちました。
夜間の最低気温が、10度近くになってきました。
寒がりな方だと、ジャケットが欲しい気温です。
ショウガは寒さに弱いので、初霜がおりる前に収穫をします。
関東の暖地ですと、11月くらいです。
ショウガの葉がしなびてきました。
収穫のタイミングです。
気をつけながら株元を少し掘って、茎を一気に引き抜きます。
新しく育ったショウガの下に、『種ショウガ』がありますので、取り残さないように注意します。
↓
ひと株が、こんなに大きく育ちました。
下側の茶色のショウガは、種ショウガです。
元々植えた『種ショウガ』も、根ショウガとして食べられます。
収穫した新ショウガは、びっくりする位、香り高いです(*^_^*)
12-収穫したショウガの保存方法
収穫したショウガを『保存』します。
消毒をした刃物で、葉と根をカットします。
包丁には雑菌が多いので注意します。
ショウガはなるべく、かたまりのまま保存します。
『湿度』を保った泥付きの状態で保存します。
ショウガは『乾燥にとても弱い』です。
今回は『100均の発泡スチロールボックス』に保存します。
ビニール袋を、発泡スチロール箱の中に入れます。
保湿効果のある『パーライト』を使用します。
100均の『土売り場』のコーナーに売っています。
パーライトの袋に、たっぷり水を入れて湿らせます。
そしてパーライトの袋の底にたまった、『余分な水』はいったん捨てます。
発泡スチロールボックスに、そのパーライトとショウガを入れます。
パーライトではなく、『ぬらした新聞紙』に何重にも包んで、保存する方法も一般的です。
袋の口をむすんで、フタをしっかり閉めて保存します。
乾燥していないか、時々チェックします。
私は2週間に一度位、開けて確認してみました。
水分が少なくなっていたら、水道水を少し足します。
置き場所は、シャツとカーディガン程度で過ごせるような『暑くも寒くもない場所』で保管します。
最適温度は13度~15度位です。
ワインセラーがある方でしたらちょうどいいですが、、、(T_T)
我が家の保存場所は、ガス暖房の効いた『リビングのスミ』です。
暖かいリビングの中の、比較的涼しい場所だと思います。
『2~3ヵ月保存』すると『ひねショウガ』になります。
繊維質が多く、ピリッとした辛さの『薬味にぴったりのショウガ』になります。
保存から1ヶ月たった状態です。
だいぶひねショウガっぽくなってきました。
この状態でも食べられますので、我が家ではどんどん消費してしまいます。
取りたてのショウガはツンとした良い香りがします。
2ヶ月たちました。
ひねショウガっぽくなり、繊維質が多くなりました。
この時点で食べ尽くしてしまったので、3ヶ月めのご報告はありません(^_^;)
ショウガは春に植え付け、晩秋に収穫します。
途中で収穫する葉ショウガもあります。
保存は冬になりますが、防寒着が不要な気温を保つ事が必要です。
一般家庭でその『一定温度を保つ』のは、実際にはとても難しいです。
ショウガの保存はプロの方でさえ難しく、失敗があるそうです。
13-おろしショウガの冷凍保存
我が家では収穫したショウガを、フードプロセッサーですりおろし、『冷凍保存』もしています。
まずショウガをよく洗います。
皮にも栄養があるので、気になるところ以外は残します。
フードプロセッサーやおろし金などで、すりおろします。
おろしショウガを『ジップ袋』に入れます。
ジップ袋の中のショウガを、なるべく薄くならします。
そのまま『すぐ』冷凍保存します。
薄くしてあるので『使用したい分量だけ、ポキッと折って』少しずつ使えます。
使い方は、そのまま
・お豆腐の薬味に
・お料理に入れたり
・お茶や紅茶に入れたり
薄く冷凍してあるので、すぐ溶けて使いやすいです。
→実がなる緑のカーテンを作りたい!パッションフルーツプランター栽培
今回使用した道具
- 種ショウガ:通販(ホームセンターでも入手可能)
- 緩効性肥料:通販(ホームセンターでも入手可能)
- 不織布防草シート:通販
- 野菜用の土: ホームセンター
- プランター(ストレージボックス): 100均→野菜用の深いプランターも向いています
- 発泡スチロールボックス→100均
- 鉢底石: 100均
- ゴム手袋: 100均
- パーライト→100均
- フリーザーバッグ→100均
- ビニール袋→スーパーマーケット
- ハサミ
- 千枚通し
- シャベル
- ジョーロ
- 使い捨てスプーン
- フードプロセッサーかおろし金