薔薇の『コンパニオンプランツ』として有名な、ローマンカモミール。
近くに植えてある植物が病気にかかりにくくなるため、別名『植物のお医者さん』と呼ばれています。
全体からリンゴに似た、とても良い香りがするハーブです。
踏みつけにも強いので、グランドカバーにする事もできます。
ローマンカモミールを、種まきから育てました。
春に『種まき』をして『夏越し』をし、翌年に開花するまでの栽培記録です。
目次
- 1-『コンパニオンプランツ』ローマンカモミールの育て方
- 2-『ローマンカモミール』と『ジャーマンカモミール』の違い
- 3-『種まき』の方法
- 4- 種まきの『水やり』の仕方と『置き場所』
- 5-『間引き』のやり方
- 6-『鉢上げ』のやり方
- 7- ローマンカモミールは乾かしぎみに育てる
- 8- ローマンカモミールの『植え替え時期』
- 9- ローマンカモミールの『開花』と『収穫』の時期は春
- 今回使用した道具
1-『コンパニオンプランツ』ローマンカモミールの育て方
ローマンカモミールの種です。
近くに植えてある植物が病気にかかりにくくなるため、別名『plant’s physician(植物の医者)』と呼ばれています。
ローマンカモミールは、『薔薇のコンパニオンプランツ』として有名です。
『コンパニオンプランツ』とは、近くに植える事によって『お互いの成長に良い影響を与えあう』植物の事です。
ローマンカモミールは、『日当たり』と『水はけ』の良い場所で育てます。
成長がゆっくりで『高温多湿』に弱いので、日本の夏越しには工夫が必要です。
鉢植えは、真夏は『家の東側』などの半日陰に置いて、蒸れないように注意をします。
春の開花後、収穫を兼ねて剪定をし、すっきりした状態で『夏越し』をさせます。
寒さには強いので、冬越しは簡単です。
2-『ローマンカモミール』と『ジャーマンカモミール』の違い
『ローマンカモミール』と『ジャーマンカモミール』は、よく似た白い花を咲かせます。
『ローマンカモミール』は中心の黄色の部分が平らですが、『ジャーマンカモミール』は盛り上がっています。
ハーブティーには、苦みのないジャーマンカモミールがよく使われます。
また、ジャーマンカモミールは『一年草』で背が高くなります。
ジャーマンカモミールは、花に香りがあります。
ローマンカモミールは花だけではなく、葉も含めた全体から、爽やかなりんごの香りがします。
ローマンカモミールは、『香る芝生』と言われるように、背丈が低い『常緑の多年草』です。
3-種まきの方法
種まきの時期は『春』と『秋』です。
今回は、春に種まきをしました。
ローマンカモミールの種は、粉のように細かいです。
種が流れてしまわないように、『セルトレイ』と言う、種まき専用の容器を使用しました。
トレーにセルトレイを乗せて、あらかじめ湿らせた土を入れます。
土はバーミキュライトを使いました。
種まき専用の土も、使用できます。
容器は底にカッターで、水抜き用の切れ目を入れた『卵パック』でも代用ができます。
トレーは何でも大丈夫ですが、私はシューズボックスのフタを使っています。
種がなるべく平均になるように、パラパラとまきます。
カモミールは好光性の種です。
『好光性種子(こうこうせいしゅし)』とは、発芽する時に光が必要な種の事です。
土はごく薄くかぶせるか、かぶせないようにします。
4-種まきの『水やり』の仕方と『置き場所』
セルトレイは直射日光を避けた、明るい日影に置きます。
発芽するまでは、絶対に乾燥させないように注意をします。
細かい種が流れないように、霧吹きなどで水やりをします。
水は毎日交換して、全体的にしっとりするまで、吹きかけます。
トレーの水も、たまったままにしておきます。
一週間後、芽が出ました。
発芽したら『すぐに』、日当たりと風通しが良い場所に移動させます。
水やりの仕方も変えます。
毎朝ジョーロで水やりをして、トレーにたまった水は、傾けて捨てます。
5-『間引き』のやり方
発芽から20日がたちました。
隣り合った『葉どうしの先が、重なってきた』タイミングで、左右の苗とすき間が空くように、バランスを取って抜き取ります。
葉の色が薄かったり、葉に虫食いなどがあれば、そちらを抜き取ります。
最終的にひとつのボックスに、苗がひとつになるまで、間引きをします。
成長の良い芽を残して、その他の芽を抜き取る事を『間引き(まびき)』と言います。
発芽から30日がたちました。
本葉が育ってきています。
発芽の時の『双葉(ふたば)』の次にはえてくる葉を、『本葉(ほんば)』と言います。
発芽から40日です。
本葉が5枚くらいに増えたら、定植をします。
6-『鉢上げ』のやり方
鉢上げをしたいと思います。
6号の植木鉢を使用しました。
植木鉢に鉢底石を入れます。
鉢底石は後々の管理が楽なように、ネットに入れてあります。
水はけを考えて、鉢底石はやや多めにしました。
ハサミでセルトレイを切り離して、逆さまにして苗を取り出します。
植木鉢に土を3分の2ほど入れて、中央に苗を置きます。
周りからそっと土を足します。
土の表面を軽く押さえて、苗を安定させます。
最後に苗に直接かからないように、たっぷりと水やりをします。
2~3日は明るい日陰で休ませて、その後は日なたで育てます。
ローマンカモミールは、水はけの良い土で育てます。
今回は野菜用の培養土を使い、そこに腐葉土とパーライトを1~2割位ずつ混ぜました。
1~2割ほど川砂を混ぜて、水はけを良くする方法もあります。
7-ローマンカモミールは乾かしぎみに育てる
鉢上げから40日がたちました。
だいぶ大きく育ちました。
ローマンカモミールは加湿が苦手です。
年間を通して、乾かしぎみに管理します。
梅雨や秋の長雨の時は、軒下などで育てます。
水やりも様子を見ながら、数日おきにしますが、与える時は植木鉢の底から水が流れ出るまで、たっぷりと水やりをします。
乾かしぎみとは、一回の水やりの量を少なくする事ではありません。
水やりから、次の水やりまでの期間を長くするという意味です。
水やりをする前は『植木鉢を持ち上げて』、『軽くなっていたら水やりをする』という方法が便利です。
感覚としては、濡れたタオルは重いけれど、乾燥したタオルはとても軽い、というのに似ています。
8-ローマンカモミールの『植え替え時期』
鉢上げから半年がたちました。
夏越しはできましたが、雨にあたって、枯れてしまった株もあります。
風通しが良いように、一部を『ハンギングプランター』に植え替えます。
ローマンカモミールの植え替え時期は、春と秋の過ごしやすい気温の時です。
根がいっぱいになりやすいので、鉢植えは毎年植え替えをして、株分けが必要です。
地植えをする場合は、株と株の間を20~30cmほどあけます。
地植えの場合も数年おきに植え替えて、株分けをしておきます。
追肥は植え替えの時に、緩効性肥料などを適量与えます。
追加で肥料を与える事を『追肥(ついひ・おいごえ)』。
水やりの度に、だんだん肥料成分が溶け出す肥料の事を『緩効性肥料(かんこうせいひりょう)』と言います。
ワイヤーネットタイプの、ハンギングプランターです。
根の部分がパームマットになっているので、蒸れを防止できます。
土は最初の植え替えの時と、同じ物を使用しました。
土に肥料が入っていますので、更には追加していません。
他には『素焼き植木鉢』も蒸れにくいので、ローマンカモミールに向いています。
9-ローマンカモミールの『開花』と『収穫』の時期は春
ローマンカモミールの花が咲くのは、5月~6月ごろです。
開花するのは、種まきの翌年になります。
つぼみの間は、うつむくように下を向いています。
開花時期は『花茎』を長く伸ばすので、風にゆれて美しいです。
花の収穫は、咲き始めの頃のものを使います。
花も葉も、全体からとても良い香りがします。
収穫する時も、りんごの香りが漂います。
こちらは『素焼き植木鉢』に植えた、ローマンカモミールです。
地面から少し高さがある物を選んで、鉢底石を多めにしてあります。
梅雨前に収穫を兼ねて、草丈を10センチ位に整え、風通しを良くして夏越しをさせます。
同時に薄めの液体肥料を与えて、追肥をしておきます。
来年は大株に育って、もっとたくさんの花を咲かせてくれると思います(*^_^*)
→100均支柱で【ポトスタワー】の作り方リビングに大型の観葉植物を
今回使用した道具
- ローマンカモミールの種:通販
- ネット:通販
- セルトレイ:ホームセンター
- 野菜用の土:ホームセンター
- 腐葉土:ホームセンター
- バーミキュライト:100均
- パーライト:100均
- トレー(シューズボックスのフタ):100均
- ペットボトル用スプレーノズル:100均
- 植木鉢:100均
- 鉢底石:100均
- ゴム手袋:100均
- ハンギングプランター:100均
- ハンギングプランター用パームマット:100均
- アルミワイヤー:100均
- ジョーロ
- シャベル