雑草対策でグランドカバーになる、スーパーイワダレソウ『クラピア』
耐寒性、耐病性ともにアップしたという、新品種『クラピアK7』を購入しました。
ひと株がワンシーズンでどのくらい広がるか試してみました。
【追記】
→『クラピアの冬の状態』と、クラピアが広がる様子の『定点観測』を追加で記載しました。
目次
- 1-『雑草対策』で人工芝
- 2- 庭の『グランドカバープランツ』
- 3- クラピアの『種類』
- 4- クラピアを『植える時期』
- 5- 地面への『植え方』
- 6-『株分け』の方法
- 7-『水やり』の仕方
- 8- 車を『駐車』しても大丈夫か?
- 9- クラピアは芝生のように『刈り込み』が必要か?
- 10-『冬のクラピア』の様子
- 11-『肥料』のあげ方
- 12- クラピアを『植える間隔』
- 13- クラピアの成長の『定点観測』
- 14- クラピアの『デメリット』
- 15-『日陰』のグランドカバープランツ
- 16- クラピアの『注意点』
- 今回使用した道具
1-『雑草対策』で人工芝
雑草対策で、庭の駐車場に人工芝を敷きました。
→雑草対策DIY駐車場を【100均のリアル人工芝】でグランドカバー
人工芝にして良かったと思っています。
お手入れは人工芝の継ぎ目から、たまに生えてくる雑草を抜く程度でとても楽です。
ただ、花壇の中は雑草が生えます。
花壇とのさかいめや、複雑な石と石の間なども雑草が生えます。
ここには『グランドカバー』の植物の方が、向いているような気がします。
2-庭の『グランドカバープランツ』
『グランドカバー』とは『雑草防止』や『泥はね防止』『土の流出防止』、さらに『美観も良くする』ために植物を植える事です。
色々あるグランドカバーの植物を探している時に出会った、スーパーイワダレソウ『クラピア』。
クラピアの改良種『K7』を、通販で購入してみる事にしました。
クラピアは今のところ、『通信販売』が主な販売場所です。
ホームセンターなどでは取り扱っていません。
届いたスーパーイワダレソウ『クラピアK7』です。
苗にはひとつ、小さな花が咲いていました。
ひと株は手のひらに乗る位のサイズです。
クラピアが届いたら、まず明るい日影に置いて、水やりをたっぷりします。
クラピアK7は『クラピアS1』という国内在来種を交配した、白い花で成長の早いクラピアを、さらに改良した品種です。
葉っぱの色が濃く、耐寒性と耐病性が向上しているそうです。
また花の背丈が低く、花の数そのものも少ない種類です。
花が多いと、ハチなどもたくさんやってきますので注意が必要です。
目的がグランドカバーですので、花数が少ないと茶色くなる『花がら摘み』の手間も少なくて助かります。
3-クラピアの『種類』
K7以前のクラピアも、それぞれ別の魅力があります。
◆S1
成長が早い
花は白
◆S2
花が多い
紫系ピンクの花→花も楽しみたい人向き
◆K5
耐寒性と耐病性がある
花が少ない
薄いピンクの花
◆K7
S1の改良種→S1より草丈がやや高い
花が少ない
花の背丈が低い
耐寒性はK5と同じ位
耐病性が向上
白い花
Kシリーズができた事で、今後Sシリーズは販売しないそうです。
K7は『草丈がやや高い』種類です。
つまり日陰を作るので、雑草抑制効果が高まっています。
4-クラピアを『植える時期』
クラピアは『春から秋』の暖かい時期が成長期&植え替え時期です。
成長が止まる寒い季節は、根を張る時間が無いので枯れる危険性があります。
つまり『暖かくなった春』が植え替えの、一番のおすすめ時期です。
まずプランターで育ててから、定植する事にします。
いきなり植えてもいいのですが、定植場所が合わずに枯れてしまうリスクを回避する事にしました。
用意したプランターに、鉢底石を入れます。
鉢底石は100均で手に入ります。
鉢底石を入れて『水はけを良く』した方が、成長が良くなります。
次に培養土を入れます。
ホームセンターで購入した、花用の普通の培養土です。
ポットを逆さまにして『クラピア』を取り出します。
きれいな根がびっしり張っています。
クラピアをプランターの中央に植え付けました。
根が土に密着するように、上からしっかり押さえます。
プランターの底から『水が出るくらい、たっぷり』と水やりをします。
プランターへの植え付けから20日が経過しました。
春ですが、寒の戻りで寒い日も多かったです。
それでも、ほぼ2倍ほどに広がっています。
植え付けから25日経過した状態です。
ランナーが伸びて、プランターの外に飛び出そうとしています。
プランターに植えてから、1ヶ月が経過しました。
ぐんぐん育っています。
5-地面への『植え方』
クラピアを植えてから、45 日がたちました。
プランターからはみ出て、モリモリ成長しています。
クラピアを庭に地植えしていきたいと思います。
最初に植え付ける場所は、クラピアが好む日なたを選びます。
クラピアを植えたい場所です。
石が入り組んでいて、人工芝の継ぎ目が目立ちます。
人工芝をはがしました。
土を深さ15センチ位『掘り起こして柔らかくし』、その際に出てきた『雑草の根』も、ていねいに取り除きます。
初めに雑草の根を取り除いておかないと、クラピアが地表を覆うまでの『草むしりが大変』です。
粘土質など水はけの悪い土の場合は、土壌改良をしてから植えます。
排水が悪い場所の場合は、周辺より土を高くするなどの改良が必要です。
土質は悪くないと思いますが、念のために腐葉土を少し混ぜ込みました。
掘り返した土に、元肥を混ぜます。
肥料は決まってはいませんが、今回は緩効性肥料を使いました。
根焼けが起きにくいので、初心者でも使いやすい肥料です。
この肥料の場合、規定量は1メートル × 1メートルの四角の『花壇』で150グラムほどです。
手づかみのひとにぎりで、5回ほどの量です。
今回はクラピアを定植する時に、元肥の入った土も一緒に移植する事になります。
その為、肥料はやや控えめに混ぜます。
肥料は少なければ、後から追肥ができます。
しかし撤去は困難です。
水やりの度に溶けて、ゆっくり効果が表れる肥料を『緩効性肥料(かんこうせいひりょう)』。
植え付けの時に、最初に土に混ぜる肥料を『元肥(もとひ・もとごえ)』と言います。
肥料を追加で与える事は、『追肥(ついひ・おいごえ)』と言います。
一度掘り起こした土を、いったん踏みつけて平らにならします。
平らにしておかないと、地面がでこぼこしてしまいます。
そこに根が張ったプランターの土ごと、クラピアを整地した中央に植え付けます。
クラピアを植え付ける場所は、株に付いている土の分を取り除いておきました。
とりあえず積んだり、並べたりしている石は撤去しません。
地面に光が当たると、雑草が生えてしまうからです。
クラピアの成長に合わせて、だんだんと取り除いていく予定です。
敷石の反対側にも植え付けます。
まばらで隙間から土が見えています。
クラピアがきれいに繁殖してくれると助かります。
6-『株分け』の方法
庭に定植したクラピアは、念のために、プランターに三分の一ほど残しました。
予期せぬ病気などで、枯れてしまった場合の保険です。
クラピアは『ほふく性』でしっかり根付いています。
株分けする時は『土の中までハサミを入れて』根までカットします。
株がある程度の量まで育っていれば、枯れてしまわないので問題ありません。
プランターの脇のすき間に、培養土を新しく入れて、残したクラピアをまた育てます。
はみ出ていたランナーを、プランターに収めました。
プランターと庭植え、両方を育てていきます。
定植から10日後です。
写真では分かりにくいですが、まばらだったすき間部分が無くなっています。
クラピアは踏みつけないと草丈が立ち上がりますが、生えそろうまではあまり踏まないようにしました。
7-『水やり』の仕方
庭のクラピアも最初の2週間ほどは、毎日水やりをします。
庭側はしっかり根付いてしまえば、基本的に水やりは必要ありません。
例外としては、真夏に雨が降らない期間が続いて、しおれている場合は、早朝に水やりをします。
定植してから1カ月がたちました。
成長したので、敷石の手前側の人工芝を1枚はがしてあります。
花壇側の石にもはい上がり始めました。
ナチュラルでとてもステキな雰囲気です。
定植から2ヶ月です。
モリモリに育ちました。
敷石の上は少しカットしました。
非常に密に育っています。
一方、残したプランター側のクラピアも、ランナーが外まで這い出ています。
量が増えて枯れる心配がなくなりましたので、プランターのクラピアもすべて定植したいと思います。
クラピアを定植した敷石の奥の、花壇側に定植します。
最初の定植と同じように、固い土をたがやして肥料を混ぜ、平らにならしてから植え付けました。
プランターのクラピアを、すべて定植しました。
その後の様子です。
定植してから3カ月です。
石と石のすきまにもしっかり茂っています。
花壇側も面積を、日々広げています。
ここに至るまで、特に病気らしいトラブルはありませんでした。
かなり丈夫なようです。
8-車を『駐車』しても大丈夫か?
この場所は車を駐車しています。
車の重量は相当なものなので、車輪が乗る場所は敷石をしています。
日光を好む植物ですので、車を駐車する際に日陰になる中心部分は、人工芝のままの予定です。
日中に車が無くて、日光があたるのでしたらいいのですが、お買い物カーですので駐車してある事が多いです。
『車の重量』と『日当たり』を考えると、駐車場に敷石などをしないで、クラピアだけを植えるのは無理があります。
9- クラピアは芝生のように『刈り込み』が必要か?
クラピアは種ができません。
意図しない場所に種が飛んで、ご近所にご迷惑をかける事がありません。
しかしランナーはよく伸ばします。
特に成長期の暖かい時期は、定期的なカットが必要です。
しかし、芝生のように全体を刈り込む必要はなさそうです。
また、全体に茂るまでの『草むしり』ですが、ところどころの雑草の駆除は必要です。
しかし『草むしりが大変』と言うほどの、雑草の量は生えませんでした。
石の上などに向かって、はい上がるランナーが、個人的にはとても気に入っています。
10-『冬のクラピア』の様子
真冬のクラピアはやや枯れぎみになります。
花壇に植えたクラピアです。
緑色の部分も残っていますが、半分ほどは茶色く枯れたように見えます。
冬ですので、雑草はあまりありません。
全体に枯れぎみに見えますが、茎は生きているようです。
こちらは最初に植え付けた場所です。
同じく枯れた茎のようですが、表面だけで枯れていません。
この場所は1日に何度も通る通路です。
花壇側と違って、踏みつけが多い場所は緑が少ないようです。
ひんばんに人が通る場所は、敷石などとミックスした方がいいようです。
11-『肥料』のあげ方
『植え付けの時』以外の肥料は、春から秋の暖かい『成長期』に与えます。
冬は必要ありません。
春先に『緑の新芽が伸びてきたら』肥料を与えます。
また、真夏の暑さが落ち着いた頃にも与えます。
追肥は植え付け時に使用した、緩効性肥料が簡単です。
追肥の仕方は、クラピアに向かって、ざっと薄くバラまく雰囲気です。
肥料はいっぺんに、まとめて与えようとせず、少しずつマメに与えます。
肥料は多すぎると害虫を呼んでしまいます。
いずれも植えた土地の状態により、違ってくると思います。
暖かさを感じて『肥料』を与えてから、『2週間』がたちました。
緑が復活してきています。
敷石の方のクラピアです。
こちらもグリーンが増えてきました。
かなり強健な印象です。
12-クラピアを『植える間隔』
クラピアを定植する『日当たり』などの環境に左右されますが、『手のひらに乗るひと株』が、春→秋までには『畳1枚分ほど』には広がりました。
庭全体を早くグランドカバーしたい場合は、最初のクラピアの株の数を増やせばいいですし、ゆっくりでも気にならない場合は、少なめでも大丈夫です。
クラピアの株を植え付ける間隔は、決まっているわけではありません。
植え付けたい場所に、日なたを選んで均等に植えるだけで、十分に広がってくれます。
13-クラピアの成長の『定点観測』
クラピアを定植した、花壇の反対側です。
ここにはクラピアを『数株』植えて、『定点観測』をしてみます。
この場所の条件は
◆日なた
◆草むしりはしてある
◆周りの土は耕してある
◆緩効性肥料を軽く
◆水やりは2~3日おき
◆広さは3メートル × 1メートル程度(台形っぽい花壇)
→奥側も含めると4メートルありますが、大きな果樹の植木鉢が2つ置いてあり、コンパニオンプランツの植木鉢も数鉢あります。
その分の面積を引きました。
定植の時期は
◆十分に暖かくなった『ゴールデンウイーク』頃(関東の暖地)
◆観測は『約一週間おき』(雨などで前後1日程度ずれています)
だいたい均等に10株を植え付けました。
今回は直接、地植えで定植しました。
向かって左のフェンス側は、コンテナガーデンにする為に掘り返すので、クラピアは右側が多めに定植してあります。
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ゴールデンウィークに定植をしてから、7月半ばまでの2ヶ月半で、ほぼグランドカバーができました。
今年はゴールデンウィーク明けからの『寒の戻り』がひどく、ずっと雨と曇り空が続きました。
条件はあまり良くありませんでしたが、定植したゴールデンウィークは天候が良く、最初に根を張れたのが幸いしたと思います。
定植時の天気予報のチェックは、重要だと感じました。
草丈が立ち上がっているのは、敷石以外は踏まないように気を付けていたのと、長期間の雨と曇り空で徒長ぎみになったのだと思います。
今後は花壇の水やりの時に適当に踏んで、密に茂らせる予定です。
なお補足として、向かって左側は『コンテナの日陰』になる時間がありました。
反対に右側は、朝日~午後まで一日中、日当たりが良い状態です。
日光の当たる右側よりも、左側はやや生育が遅めの印象でした。
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踏みつけて密に育った様子を、また後でご報告します。
追記
→その後の様子です。
水やりの時に踏むようにしてから、立ち上がりが解消されました。
草むしりはたまに必要ですが、大変ではないです。
14-クラピアの『デメリット』
クラピアのデメリットのまとめです。
◆日かげに弱い
日当たりが悪い場所だと密集しません。
◆草むしりは少し必要
まったく雑草が生えないわけではありません。
◆ランナーが伸びるので時々カットが必要
石の上も伸びます。
◆冬は少し枯れぎみ
我が家は関東の暖地です。
冬越し中は、地上部分が茶色く枯れたようになります。
◆たまに踏んであげた方が密に育つ
クラピアは立ち上がります。
程よく踏みつけた方が、密に広がってきれいです。
きれいに保つには、まったくお手入れ無しではありません。
・草むしりはできない
・庭が日陰
などの場合は、人工芝や防草シート+砂利や瓦チップなどもおすすめです。
15-『日陰』のグランドカバープランツ
クラピアが苦手な、『日陰』でも育つ『グランドカバープランツ』です。
こちらは我が家で育てている『アジュガ・チョコレートチップ』です。
春に紫の花が立ち上がって咲きます。
日陰でも育つ植物は、たくさんあります。
個人的に育てた事がある植物の中から選びました。
丈夫で育てやすい、常緑の植物です。
我が家では、夏の直射日光を嫌う、シャクナゲの株元に植えています。
日陰でクラピアが育ちにくい場所の、グランドカバーにおすすめです。
左側がクラピア、右側がアジュガです。
さかいめは混ざります。
アジュガは逆に直射日光が苦手ですので、定植場所に気を付けます。
16-クラピアの『注意点』
クラピアは種苗法に登録してある商品です。
増やして他の土地に移植したり、譲ったり、販売したりする事は禁止されています。
→賃貸の庭を【瓦チップ&100均の人工芝&敷石】でおしゃれにDIY
今回使用した道具
- スーパーイワダレソウ『クラピアK7』: 通販、日光種苗 9cmポット苗
- アジュガ:ホームセンター
- プランター: ホームセンター
- 花用培養土: ホームセンター
- 腐葉土: ホームセンター
- マグァンプK: 通販
- 鉢底石: 100均
- ゴム手袋: 100均
- シャベル
- ハサミ
- ジョーロ
とても丁寧な内容なので、参考になりました。
おかげで安心して植栽できます。これだけ丁寧なブログをスマホで作っているなんて驚きです。
不器用に生きるさん
コメントありがとうございます。
(*^_^*)
スマホだけでも意外と大丈夫です。
植栽がんばってください。