スイートアリッサムの『種まき』をしました。
秋に種まきをしてから、翌年の春に開花~夏前に切り戻しをするまでの『栽培記録』です。
スイートアリッサムの改良種、『スーパーアリッサム』も育てました。
スーパーアリッサムは、丈夫で『夏越し』しやすい種類です。
『グランドカバー』にも向いています。
スーパーアリッサムの『定点観測』もご紹介します。
目次
- 1- スイートアリッサムの育て方
- 2- スイートアリッサムの『種まきの時期』
- 3- 種まきから発芽『水やり』の仕方
- 4- 種まきの『間引き』の方法
- 5- ポリポット上げの方法
- 6-『植え替え』の時期と『鉢上げ』のやり方
- 7- アイビーと『寄せ植え』をする
- 8- 開花中の『肥料』の与え方
- 9- スイートアリッサムの夏までの『切り戻し方』
- 10-『夏越し』するスーパーアリッサム
- 11-『スーパーアリッサム』のグランドカバー『定点観測』
- 今回使用した道具
1-スイートアリッサムの育て方
可憐な白い小花が集まって咲く『スイートアリッサム』。
10~15センチほどの低めの背丈なので、花壇の『寄せ植え』でもよく見かけます。
『秋に種まき』をすれば、早春~梅雨入り位まで、長く咲いてくれます。
スイートアリッサムは、日当たりの良い場所で育てます。
寒さに弱くはありませんが、霜には当てないように育てます。
夏越しは難しいですが、手間が掛からず、育てやすい植物です。
2-スイートアリッサムの『種まきの時期』
『スイートアリッサム』の種です。
唐辛子の種に似ている、平らで細かい種です。
種まきの時期は『秋に涼しくなった頃』で、関東の暖地では10月ごろです。
発芽温度は15度~20度位で、寒い地方では春の種まきも可能です。
こぼれ種でも増えるくらい丈夫なので、植える場所が決まっていれば、花壇に直接種まきをする『直播き』もできます。
今回はポリポットで育ててから、鉢上げをしたいと思います。
まず、種まき専用の容器『セルトレイ』に種をまきます。
卵パックの底にカッターなどで切れめを入れて、『水ぬき用の穴』を開けた物でも代用ができます。
土は『バーミキュライト』を使用しました。
種まき用の土なども使用できます。
セルトレイはそのままでは大きすぎるので、小さくカットして、トレーに乗せて使用します。
トレーは浅い物でしたら何でも大丈夫ですが、私はシューズボックスのフタを使いました。
土をセルトレイに入れて、水で十分に湿らせておきます。
セルトレイには、鉢底石は必要ありません。
バーミキュライトはサラサラした土ですので、セルトレイを持ち上げると、下から流れ落ちてしまいます。
セルトレイは持ち上げてしまわないように、気をつけます。
水やりを繰り返すうちに、土はだんだん固まってきます。
なるべく偏らないように、パラパラと種をまきます。
細かい種なので、土はかぶせないか、ごく薄くします。
明るい日陰に置いて、発芽するまでは、乾かさないように注意をします。
3-種まきから発芽『水やり』の仕方
発芽するまでは、絶対に乾燥させないようにします。
細かい種は、霧吹きなどで水やりをする方法が安心です。
トレーに1センチほど水をためて、『底面給水』をさせる方法もあります。
その場合、トレーを傾けて古い水を捨てて、できるだけ毎日、新しい水に交換をします。
種まきから7日めです。
発芽しました。
発芽したら『すぐに』風通しが良く、日当たりが良い場所に移動させます。
水やりの方法も変えます。
ジョーロで毎朝水やりをしますが、トレーにたまった水は捨てて、朝の水やりの水が『夕方までに、だいたい乾いている』状態にします。
夜まで水やりの水がたくさん残っていたり、日光に当てなかったりすると徒長します。
『徒長(とちょう)』とは、『茎が細く長く』なってしまう事です。
徒長した苗は倒れやすく、病気に対する抵抗力も弱くなってしまいます。
4-種まきの『間引き』の方法
発芽してから2週間ほどがたちました。
隣あった『葉と葉が重なって』きています。
葉が重ならないように、間引きをします。
『間引き(まびき)』とは、成長の良い芽を残して、それ以外の芽を抜き取る作業の事です。
隣あった葉が重なってきたタイミングで、『ひとつのボックスに、芽がひとつになるまで』間引きを続けます。
間引きをする芽の基準です。
・茎が細い
・葉と葉の間の茎が長い(徒長)
・葉の色が薄い
・葉の形がおかしい
・茎が曲がっている
・葉に虫食いがある
などです。
どちらの芽も同じようであれば、左右の芽とすき間が空く方を選び、バランスを取ります。
指先でつまんで摘み取るか、小さなハサミでカットします。
ハサミなどの道具を使う場合は、消毒をしてから使います。
5-ポリポット上げの方法
本葉が増えてきて、セルトレイが手ぜまになってきました。
最初の発芽の時の『双葉(ふたば)』の次に出てくる葉を、『本葉(ほんば)』と言います。
ポリポットに移植をします。
トレーに乗せたポリポットに、土を入れました。
ポリポットは再利用品です。
土はたっぷりの水で、湿らせてから入れます。
苗を購入した時に入れてある、やわらかいビニール製の容器の事を『ポリポット』と言います。
土は花用の培養土を使用しました。
肥料入りの土です。
ポリポットにも、鉢底石は必要ありません。
『土がこぼれ落ちる』のが気になるようでしたら、ポリポットの底に、腐葉土を少し入れると、落ちにくくなります。
土に指などで穴をあけます。
ハサミで切り取ったセルトレイを逆さまにして、苗を取り出します。
その苗をポリポットに入れて、まわりを軽く抑えて安定させます。
根は崩さないように、そっと扱います。
まだ根を張っていないので、水やりは毎日します。
また、トレーの水はためないで捨てます。
あるいは台の上などに置いて、トレー無しで育てます。
苗は屋外の『日なた』で育てます。
今回は寄せ植えしたい場所があるので、ポリポットにしました。
この段階で、植木鉢に植える事もできます。
6-『植え替え』の時期と『鉢上げ』のやり方
ポリポットに移植した苗が、だいぶ大きく育ちました。
鉢上げをしたいと思います。
初めて植木鉢などに植える事を、『鉢上げ(はちあげ)』と言います。
鉢上げや定植は、年末の寒くなってしまう前にします。
だいたい12月中頃までが適期です。
種まきの時期が遅れて、育ちが悪かったり、霜が降りるような場所でしたら、鉢上げは春でも問題ありません。
その場合は、開花が少し遅くなります。
今回は庭にDIYで作った『コンテナガーデン』の一角に、寄せ植えをします。
土は同じく、花用の培養土を使用しています。
スイートアリッサムの茎を指の間にはさんで、ポリポットから取り出します。
深植えにならないように、同じ位の穴を掘って植え付けます。
手のひらで表面を押さえて、安定させました。
最後にたっぷりと水やりをします。
地植えの場合は、植える場所が決まっていれば、地面に直接、種まきもできます。
地植えは、最終的に20センチ程の株間を空ける状態まで、間引いて育てます。
地面に植える株と株の距離の事を、『株間(かぶま)』と言います。
7-アイビーと『寄せ植え』をする
鉢上げをしてから、2週間ほどがたちました。
小さなつぼみがついています。
スイートアリッサムは、乾燥ぎみを好みます。
通常の『水やり』は、土が乾くのを待ってから『たっぷり』と水やりをします。
たっぷりとは、植木鉢の底から、水があふれ出てくるまでです。
我が家の場合は、2~3日おき程度に水やりをしています。
雨がたくさん降ったら、一回お休みをします。
寒い日の水やりは、暖かい時間帯にします。
先住の『アイビー』の奥側に、寄せ植えをしました。
立ち上がるタイプと、ほふくするタイプですので、寄せ植えの相性はとても良いです。
8-開花中の『肥料』の与え方
スイートアリッサムの花は、早春の2月ごろから咲き始めます。
花が咲きはじめたら、2週間に一度程度のペースで、薄めの液体肥料を与えます。
肥料を追加で与える事を、『追肥(ついひ・おいごえ)』と言います。
『液体肥料=液肥(えきひ)』は、一度水やりをして水分を浸透させてから、改めて与えます。
液肥は水で薄めて与えます。
この場合、1リットルの水で、肥料のキャップの10分の1杯です。
マメな追肥が難しい場合は、緩効性肥料なども便利です。
水やりの度にだんだん溶け出す肥料の事を、『緩効性肥料(かんこうせいひりょう)』と言います。
プランターの場合、軽くふた握りほどです。
土の上にばらまいて、表面を少し土と混ぜます。
肥料は迷ったら少なめに与えます。
後から追加で肥料を与えるのは簡単ですが、除去するのは困難だからです。
植物が使う以上の肥料が土に残留していると、根を傷めたり、害虫を呼んでしまうので危険です。
9-スイートアリッサムの夏までの『切り戻し方』
春にある程度の花が咲き終わったら、3分の1くらいに『切り戻し』をします。
草姿が伸びきって、乱れてきました。
わき芽が出ている、すぐ上でカットします。
このわき芽が伸びて、また花を咲かせてくれます。
『切り戻し』とは、伸びすぎた茎を切って、草姿を整える事です。
全体にすっきりしました。
切った花は、一輪挿しなどに飾るとかわいいです。
その後2週間ほどで、また開花しました。
スイートアリッサムは、暑さと蒸れに弱いです。
半袖を着るようになった時期からは、切り戻しても、きれいに咲かなくなります。
そうなったら、抜き取って処分をします。
10-『夏越し』するスーパーアリッサム
スイートアリッサムは『一年草』の扱いですが、本来は『多年草』です。
日本の夏は、スイートアリッサムには暑すぎて、夏越しが難しいです。
スイートアリッサムを改良した『スーパーアリッサム』と言う、『夏越し』しやすい品種も登場しています。
スーパーアリッサムの『スノープリンセス』です。
夏越しが楽な品種で、生育がとても旺盛です。
グランドカバーなどにも向いています。
スーパーアリッサムは関東などの暖地では、冬越しも楽です。
園芸品種には、白以外の花色もあります。
11-『スーパーアリッサム』のグランドカバー『定点観測』
スーパーアリッサムの苗を購入して、植木鉢に植え付けました。
植え替え方法は、スイートアリッサムと同じです。
生育旺盛ですので、大きめの植木鉢を選びました。
定植したのは、桜の花が咲いた頃です。
『定点観測』は、一週間おきほどの記録です。
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5月に入り開花しました。
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6月に入り、害虫の被害にあってしまいました。
すっかり葉を食べられてしまっています。
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今年は梅雨が長びいて、ずっと雨でした。
長雨で調子を崩した植物たちも多かったのですが、害虫の被害以外は、特に問題はないようでした。
梅雨明け後、少しずつ花が咲き出しましたが、お盆過ぎの猛暑が収まった頃から、またたくさん開花を始めました。
→初心者も育てやすいカラーリーフおすすめ【ハツユキカズラ】の育て方
今回使用した道具
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- スイートアリッサムの種:通販
- スーパーアリッサムの苗:通販
- 霧吹きスプレー:通販
- 液体肥料:通販
- セルトレイ:ホームセンター
- 花用培養土:ホームセンター
- アイビー:ホームセンター
- 剪定ばさみ:ホームセンター
- バーミキュライト:100均
- トレー(シューズボックス):100均
- ゴム手袋:100均
- プランター:100均
- 植木鉢:100均
- 鉢底石:100均
- ポリポット:再利用
- ジョーロ
- シャベル